岐阜・瑞浪市の「カフェー清涯荘」で絶景とおいしいオーガニック料理に癒される
#おでかけ

2021.10.16sat

岐阜・瑞浪市の「カフェー清涯荘」で絶景とおいしいオーガニック料理に癒される

岐阜・瑞浪市の「カフェー清涯荘」で絶景とおいしいオーガニック料理に癒される

細い山道を進みながら、「道を間違えたかな?」と少し不安になり始めたころ、車は山頂へとたどり着き視界が一気に開けます。

ここは、名古屋から車で1時間ほどの岐阜県瑞浪市。標高500mのこの場所からは、中央アルプスや恵那山、瑞浪市の街並み、さらに晴天に恵まれた日には名古屋の高層ビルまでも見渡せます。

ここに建つ築50年以上の古い別荘をリノベーションして、2017年5月にオープンしたのが「カフェー清涯荘(せいがいそう)」

山頂の澄んだ空気の中、美しい景色を眺めながら、動物性の食材や精製された白砂糖、添加物などを使用していない、体に優しい料理が味わえると注目を集め、名古屋をはじめとした遠方からも多くの人が訪れます。

この日は、店主の溝口武さん、恵さん夫妻に、お店を始めたきっかけから、料理や空間づくりで大切にしていること、これからのことなどについてお話をうかがいました。

この素晴らしい景色を独り占めするのはもったいない

以前、東京に暮らしていた溝口さん夫妻は、武さんの地元である瑞浪市周辺で、自分たちが暮らすための物件を探し始めました。そのとき出合ったのが元別荘のこの建物です。

――自分たちの住まいにと見つけた物件で、カフェを始めようと思った理由とは?

溝口武さん この別荘は、あるときから空き家となり、年月の経過とともに木々に覆われ、私たちが出合ったときには山に埋れていました。

その周囲の木々を地元の業者さんに協力してもらいながらなんとか伐採し、建築デザインの仕事をしている私自身の経験も活かしながら、建物を修復して住み始めました。

そんなある朝、ふと窓を開けると、周囲一面を覆う“雲海”が出ていたんです。

地元出身の私も一度も見たことがない、美しい雲海を目にしたとき、「この素晴らしい景色を独り占めするのはもったいない。多くの人にこの景色を楽しんでもらえるようなカフェを開こう!」と直観的に思ったんです。

旬の野菜をたっぷり使い、手間隙をかけておいしさを追求

デトックス作用があるといわれる麻炭をバンズに練り込んだ「ブラック・ヴィーガンバーガーset」(2900円)。

料理は、東京でマクロビオティックの勉強をしていた、恵さんが担当しています。

――料理で大切にされていることを教えてください。

恵さん 体に優しいことを基本に、地元の旬の野菜をたっぷりと使うことを心がけています。

東京からこちらへ来て実感したのは、新鮮な野菜のおいしさや瑞々しさ! だからこそ、料理には清涯荘の畑でとれた旬の野菜や、地元農家さんが丹精込めて育てた野菜をできる限り使うようにしています。

濃厚な「烏骨鶏ブリュレ」(900円)には、清涯荘の敷地で平飼いされた烏骨鶏の有精卵を使用。

もう一つ大切にしているのは、なんでも自分たちで手づくりすること。

例えば、ヴィーガンバーガーのパテは20種類以上の食材やスパイスで味に深みを生み出したり、ランチの食前酒として出している甘酒は、自家製の酵素玄米をさらに一晩発酵させて作ったり、手間ひまを惜しまずおいしさを追求するようにしています。

「Hanare」やテラスなど眺望を堪能できる多様な席を

――そんな料理を味わう、空間づくりで大切にしていることは?

武さん 何よりも一番は、ここの素晴らしい景色を活かすこと。

空に突き出すような「天空カウンター」や、眺望を独り占めできる個室の「Hanare」など、眺めを楽しめる多様な席をそろえています。

さらには、居心地の良い温もりのある空間になるよう、内装の素材はなるべく天然のものを使用。テーブルは木材を使って自分たちで手作りし、椅子もアンティークをリメイクして使っています。

ヨガなどが楽しめるよう屋上を改装中!

――これからどのようなお店にしていきたいですか?

武さん 現在、新たにヨガなどを楽しんでもらえるよう、屋上の改装を行っています。

ここの美しい景色を活かし、よりリフレッシュしてもらえるような場所にしていきたいですね。

さらに、清涯荘の周りには歴史ある中山道の「大湫宿」や「竜吟の滝」、「白狐温泉」などの観光地が点在しています。「大湫宿」には、倒木したご神木「大湫杉」もあるんですよ。

そういった点と点をつなぎ、地域全体を巡り楽しんでもらえるような仕組みづくりも行っていけたらと思っています。

これからは周囲の山々が紅葉に色づく季節。美しい眺望とおいしい料理を目当てに、ぜひ、「カフェー清涯荘」へ足を運んでみてください。

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WRITER

Masahiro Sugiyama

Masahiro Sugiyama

金沢の出版社、東京の雑誌『自休自足』(現『TURNS』)の編集部を経て、2009年に独立。2016年秋から、地元・愛知へUターン。月刊『KELLy』では、おでかけ記事を担当し、年間200軒以上のショップや飲食店を取材!著書に、『ふだんの金沢に出会う旅へ』『レトロカーと。』(ともに主婦の友社)など。

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