名古屋城の本丸御殿が完成!復元された障壁画や襖絵など、見どころを解説
#おでかけ

2019.11.29fri

名古屋城の本丸御殿が完成!復元された障壁画や襖絵など、見どころを解説

有名ではあるけれど、なかなか行く機会の少ない、名古屋観光の定番スポット。施設を隅々まで知る案内人に、知っているとより楽しめる、“なるほど!ポイント”を教えてもらいましょう!

第一弾は、御三家筆頭・尾張徳川家の居城として栄えた、名古屋のシンボル「名古屋城」をピックアップ。昨年は敷地内に「本丸御殿」も完成公開され、全国から来場者が急増中なんです。

名古屋城の本丸御殿が完成!復元された障壁画や襖絵など、見どころを解説

名古屋城の本丸御殿が公開!400年前を忠実に再現

「関ヶ原の戦い」で勝利を収めた徳川家康が、大坂の豊臣方への防衛拠点として、大坂と江戸の中間地点に建てた城。威風堂々たるたたずまいですが、工事を開始してからわずか数カ月で石垣、約2年で天守閣が完成したといいます。中でも注目は石垣。加藤清正をはじめ、家康に命じられた各大名は財力を注ぎ込み、人夫を総動員して築城にあたったと言われています。

また、1615年に完成した「本丸御殿」は、建築、絵画、美術工芸の粋を凝縮した、武家風書院造の代表的な建築。城や御殿に宿る、先人たちの悲喜交々の思い。そして、現代によみがえらせた匠の技や心意気にも思いを寄せながら、タイムトリップに出かけましょう!

かつて将軍の宿泊所、尾張藩主の住まいとして建てられた「本丸御殿」。1945年の空襲で焼失したが、約130億円、およそ10年の歳月をかけ、2018年に完成公開を迎えた。順路を進むにつれてグレードアップしていく様式を見ながら巡りましょう。

注目したい三つのポイント!

1)美しい障壁画

入ってすぐの「竹林豹虎図」。来館者へ威嚇の態度を示すため、人が座った目線の高さに虎が描かれています。

襖絵に描かれるモチーフにはランクがあり、部屋の格式に合わせて、花鳥画、風景画などに変わっていきます。

特に“傑作”と評価の高い、狩野探幽の「雪中梅竹鳥図」。日本の美術史に残る、“余白の美”を見逃さないで!

2)釘隠しのデザイン

釘隠しとは、柱を連結する長押(なげし)(なげし)に打たれた釘を隠す、装飾のこと。写真は金具がなく、釘が露わになっている状態です。

シンプルな六葉の金具から、漆や金をふんだんに使った豪華な金具へ、だんだんと豪華なものになっていきます。

最終的には、大きな小判型に変化。金具には子孫繫栄の象徴である、ブドウとリスが繊細に描かれています。

3)一目瞭然の天井

玄関と大廊下は、木材を直線に渡した「竿(さお)縁(ぶち)(さおぶち)天井」。一般住宅の和室にも見られる、基本的な造りです。

「表書院」「対面所」の天井は格子状になり、さらにその中に細かい格子が入る「小組格天井」に変化。

順路を進むにつれ、黒漆塗りや金箔押しを駆使したものに。最後には、見惚れるほど美しい天井絵がお目見えします。

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