「きみのあした」のMVでは、円頓寺や名古屋駅などがロケ地になっていて、名古屋の人にとっては親しみのある景色が出ているのも、見どころの一つですよね。藤田さんは、名古屋ご出身ということですが、思い出の場所はありますか?

私は高校が天白区だったから、すごく空が広かったなあという記憶があります。東京に来て余計にそう感じましたね。高校もすごい山の上で、20分ぐらい登り続けるんですよ(笑)。みんな大変な思いをして登校していて。でもその分、本当に景色がいいところでしたね。私の地元もそうだったので、高いところから名古屋の街を広く見つめて育ってきた思い出があります。

MVのエキストラの方の中には、藤田さんと縁のある方が出演されていると聞きました。

MVには、二十歳の時に通っていた「VOAT」というボイストレーニングスクールの名古屋校の生徒の皆さんに出演していただいて、私が歌を習っていた先生も歌唱シーンで出てくださっています。当時はデビュー前だったんですが、先生が「私は体が小さい子が得意なの!私に任せて!」とおっしゃってくれて(笑)。先生のレッスンを受けて、本当に体が鳴るようになってきて、前とは違う声が出るのを実感できましたね。

私が22歳の時、インディーズで「恋に落ちて」という曲でCD デビューをしたんですが、 まだ歯科衛生士として働いていたので、忙しすぎてボイトレに通えなくなってしまって。「スクールを辞める」と言ったら止められるかな、と思ったんですけど、「全部教えたからもう大丈夫!辞めなさい!」と潔く送り出されました(笑)。すごく気持ちがいい先生です。辛い時に励ましてくださったり、最初の頃にすごくお世話になっていて、15年を振り返って書いたエッセイの中にも登場しています。

そこからは、何か大きい出来事があると電話して報告したり、ライブに来てもらっていたので、結構途切れずに交流はあったんです。でも「きみのあした」の MV に出ているとは知らなくて、撮影があった日に「この人知ってますか?」ってスタッフから松崎先生の写真が送られてきて、「なんでいるの!?」とびっくり(笑)。ちょっとしたサプライズでした。

読者に向けて、「きみのあした」についてのメッセージをお願いします!

「きみのあした」は、名古屋のみなさんのことを思いながら書いた歌でもあります。名古屋市文化振興事業団は、私が二十歳の頃からお世話になっている団体で、長いお付き合いで縁がある方たちとのプロジェクトに参加でき、今までと違ううれしさややりがいを感じています。「きみのあした」のMVを見て何かちょっとクスッとしてもらったり、名古屋を離れてしまっている人も懐かしいなって思ってもらったり、名古屋のみなさんがより一層楽しめるMVになっていると思うので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。


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ファン投票で選曲した、
初の弾き語りベストアルバム。

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シンガーソングライター・藤田麻衣子さんインタビュー!「きみのあした」と15周年の弾き語りベスト盤への思い

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