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大森さんには、台湾を舞台にした官能的でいかつい恋愛映画の怖い人を演じてほしい(須藤さん)

お客さん こんにちは。今日はありがとうございました。昨日『ABYSS アビス』を拝見させていただいて、ほんの少しだけエッセンスが本日の作品と似てらっしゃるのかなと、共通点や感じたことを答えていただけるとうれしいです。

須藤さん 一応、映画監督をしていまして、去年ぎふ柳ヶ瀬夏まつりを映画祭りという形で、ここで昭和歌謡のショーをやったりとか、いろいろ主催の一人として盛り上げさせていただいたんですけれども、今回もその自分の映画の公開時期にかこつけて、人が入りそうな『トレインスポッティング』を選んで、大物を呼び、宣伝の機会を・・・大変下心を満載でやっているんですけど(笑)すっかり宣伝を忘れて楽しんでいたところに、ありがとうございます。

実は、CINEXさんで僕の最新作がやっているので、ぜひ観ていただきたいんですけど、あんまり意識はしていませんでした。『トレインスポッティング』が当時のスコットランドの若者の暗く先行きの見えない日常をキレキレのカット割とカラーで描いている、そういうバランス感覚がすごくかっこいいなと思っていて、日本の先行きが見えなげな日常に、若者の一人として、自分なりに色彩豊かなカッティングで映画にしてみたいと思っていました。そういう思いも込めて『ABYSS アビス』という、ちょっと深淵なタイトルなんですけど、今CINEXさんでやっていますので、ぜひ、今日の映画が面白かった方は自分の映画も観ていただけるとうれしいです。どうもありがとうございます!

お客さん 今日はありがとうございます。大森さんのファンです。ロイヤル劇場も『トレインスポッティング』も初めてだったんですけど、すごく興味を持ちました。須藤監督も初めてお会いするんですが、もし須藤監督が大森さんを役者さんとして、自分の作品に出ていただこうと思うなら、どんな作品を撮りたいですか?

大森さん いい質問ですね!今日は、やっぱり次回作に呼んでもらうために来てますから。

須藤さん いいんですか?実は今日、初対面なのにすごい優しくしてくださって、タイミングをみて絶対次の作品出てくださいって言おうと思っていました。

大森さん 今日の夜ごはんぐらいの時にね。お互い話すんだろうなと思いますね。

須藤さん 見て分かる通り、本当に絵になりすぎると言いますか、僕は声が低い男性を撮りたいんですよ。もう素晴らしく声が良くて、存在感がありますので、台湾的なちょっと裏社会の官能的な、いかつい恋愛映画の怖い人みたいな感じで出ていただけたら。

大森さん 結構具体的ですね。僕らももう年齢も年齢なんで、若い子と出会うこともあんまりないので、こういう機会をいただいてありがたいですね。やれるといいですね。

須藤さん ぜひ、お願いします!

監督と主役を務めた須藤さんならではの体験談と、北野武監督最新作の撮影秘話も!?

お客さん 監督としてと俳優としてどちらがやりやすいでしょうか?

須藤さん 僕の場合は、映画を作りだしたきっかけが、自分が出られる作品を自分で作ろうと思って始めました。『ABYSS アビス』という映画は、自分が主役をしながら撮っているんですけど、やりやすいっていうとちょっと難しい。理想を言えば、映画を撮るのがものすごく楽しくて、作り続けたいなと思っています。この間までは、僕は映画を作るんだみたいな感じで目覚めちゃって、役者じゃないんだって言っていたんですけど、優柔不断な若者なんで、役者もしたいと今は思っています。やっていて楽しいのは、自分としては映画作りなんですが、芝居をしているといろんな演出家さんの動きだったり、役者さんと出会えたり学べたりするので、芝居でお勉強させてもらいながら、映画に結びつけるような動きを今後もしていきたいなと思っております。自分としては自分の撮った監督作を観ていただけるのが一番うれしいので、ぜひ観ていただけたらと思います。

大森さん 須藤くんは監督と主演をやっていて、よーいスタートって言って、自分で走り始めるの?

須藤さん 最初誰も言わないから、自分で「よーいスタート」って言ってから始めていました。カットは、助監督さんにカットをお願いしますって言っていましたが、向こうもわかんないから、自分で「カット」って言って、走ってました(笑)

大森さん 今度やる映画『首』も北野監督が主演もやっていて、アドリブで演技をやっていた時に「カットがかからないな」っておっしゃっていたから、先輩の仕事です!お願いしますって言ってました。そして、そのアドリブも映画で使われているのでそちらもぜひ、楽しみにしていてください。

須藤さん すごいですね!

お客さん 大森さんの『居酒屋ふじ』の役がとても好きで、映画では三池監督の『初恋』で少し嫌な刑事役をやられたと思うんですけども、つい先日、お父様の麿赤兒さんが映画で悪徳刑事をやられていました。お父様の演技を参考にされることはあるんでしょうか?

大森さん 『居酒屋ふじ』ありがとうございます。あれは、中目黒にある居酒屋さんで、実際に僕らも通っていた居酒屋で、そこに来る俳優の方々が実際出てきたりもするので、生々しい感じで演じていたのを覚えています。親父の芝居、やさぐれ刑事系でお互いやるという、それはちょっと血は争えない状況に落ちていますけど(笑)『初恋』という映画でやったやさぐれた刑事と、その後、うちの兄貴が作った映画『グッバイ・クルエル・ワールド』という作品がありますが、それもキャラがかぶっているような感じだったので、その役で僕を兄貴がキャスティングした時に「『初恋』観てないのか?」って言いました(笑)「いいんだよ」って言われましたが、若干ニュアンスは変えているんですけど、その時は続けてそういう役をやりましたね。父親に関しては、特にお芝居の話は元々せずに育って、ある日、役者をちゃんとやっていこうと思うみたいなことを吉祥寺の喫茶店で家族で話したら、「今日から敵だ」って言われて。

庄司さん 元々バンド音楽もやってましたもんね。

大森さん そう、一回バンドも辞めて、俳優に集中しようと思う時期があって、その時に親父に敵扱いされ、それでも役者で全然食べられなかった時にお金借りようとしたら、全然貸してくれなかった。敵ですからね(笑)でも今は、非常に仲が良くて。孫ができたりもしたんで、楽しんでますよ。芝居の話はほとんどしないですね、はい、こちらからは以上です。

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映画『ABYSS アビス』が絶賛公開中!岐阜のトークイベントに大森南朋さん、須藤蓮さん、庄司信也さんが登壇!

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KELLY Editors

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